以前、世界中のどこに住んでいても日本の商品を代理で購入してくれる越境ECサービス「ゼンマーケット(ZenMarket)」を紹介した。
今回はそんなゼンマーケットさんから、彼らが運営している国外向けショッピングモールサービス「ゼンプラス(ZenPlus)」で商品購入体験をしてみないかとお誘いいただいた。
ということで前回同様、サービス概要から商品購入の流れ、ゼンプラスを利用するメリット・デメリット等を正直にレポする。
海外在住で、日本らしさを感じられる商品を探しているなーんて人は、ぜひ本記事を読んでみてほしい。
長〜い記事なので、目次からお好きなところへ飛んでね
ゼンプラスって一体ナニ?
ゼンプラスは*1国境を超えて日本から海外に商品を販売するオンラインショッピングモールサイト。
以下を実現するためサービスがデザインされている。
- 日本のお店が、海外在住者に商品をスムーズに販売できる
- 海外在住者が、日本のお店から商品をスムーズに購入できる
ゼンプラスは大阪に本社を置く日本の企業、ゼンマーケット株式会社が運営している。
会社の詳細は以前書いたブログ記事を読んでみてほしい。
ゼンプラスの特徴
以前レポブログを書いていることから分かるように、ゼンマーケットも利用したことがある私。
ゼンプラスのサービス概要を見ているうちにちょっと疑問に思ったことがあって・・・。
商品購入代行サービス「ゼンマーケット」と越境ショッピングモール「ゼンプラス」・・・結局どう違うわけ?
ゼンマーケットは、元々あるAmazonや楽天などの大手ECサイトの間に入って商品を代理で購入し、海外発送までしてくれる商品購入代行サービス。
一方のゼンプラスは、売りたい商品を持っている人が国内の楽天やYahoo!ショッピングにショップを開設するのと同じ感覚で、海外向けにショップを持てるショッピングモールサイトってところ。
いや構造の違いはわかったけど・・・購入者にはどんなメリットがあるの?
ゼンプラスを利用すると得られるメリットは、主に以下3つあるよ。
1. 手数料無料!
ゼンマーケットは代理購入手数料が1商品に対して300円かかる。
一方のゼンプラスは手数料無料なので、心軽やかにショッピングができるね。
2. 無料でまとめて梱包が可能!
複数のショップから購入した商品を無料でひとまとめに梱包して発送してくれる。
商品受け取りの手間が省ける上、商品の大きさによっては送料も節約できてお得。
3. 商品購入までの流れが速くて分かりやすい!
ゼンマーケットは支払い額が確定するまで待たなければならなかったり、国内送料と国外送料を2回に分けて払わなければならなかったりと少し面倒。
一方ゼンプラスはカートに入れて配送先と配送方法を指定した時点で全ての支払い額が確定するので、商品購入までの流れが単純明快なのだ。
利用経験者の視点からいうと、特に購入までの流れがスムーズなのがゼンプラスの良いところ
ゼンプラスの実績
ゼンプラスってどれくらいの規模と実績を持っているのかしら?
ゼンマーケットの時も調べておったまげたんだけど、ゼンプラスもなかなかすごかった。
- 世界150ヵ国に発送実績
- 購入者会員数80万人以上
- 出店数1500店、商品数700万点以上
やっぱり規模が違うよぉ〜!
こんなに多くの販売実績があるなら、信頼できるサービスと言って良さそう。
ゼンプラスの評判
では気になる口コミ・評判はどうなのか・・・。
うーん、日本語ではほぼ見つからなかった。
それもそのはず、海外では確実に人気を博しているゼンプラスだけど、サービスが日本語対応したのが2021年10月。
海外在住の日本人ユーザー向けにはようやく最近発信し始めたという段階なのだ。
ゼンプラスで日本酒を購入してみた
ここからは実際にゼンプラスで商品を購入する手順と注意点を一つづつ説明していくよ。
初めてゼンプラスを利用するからちょっと不安って人はぜひこれを見ながら購入手続きを進めてみてね
日本への一時帰国から最近台湾に戻ってきたばかりの私。
だから今回は特別買いたいと思っていた日本の商品が特になかったのよね〜。
ということで商品選びからゼンプラスを使ってやってみることにした。
商品を選ぶにあたって考慮したのは以下の点。
- 台湾では売っていないもの
- 日本らしさに溢れているもの
- 絶対に使うもの、絶対に好きなもの
1と2については、せっかく「日本の商品」を購入するのだから、なるべく日本らしくかつ台湾では珍しいものが良いなと思ってね。
そして3は、意識的な消費活動を心掛ける私(キラッ)には外せない点なのである。
購入はカンタン3ステップ
気になる購入に至るまでのプロセスはこんな感じ。
ゼンマーケットの時は商品購入時と国外発送時の2回支払いのタイミングがあったんだけど、ゼンプラスは1回の支払いで良いのが楽ちん。
一つ注意点は、ショップから直接海外発送されるのではなく一度ゼンプラスの倉庫を経由するため、通常よりも少し時間を要することがあるということかな。
ゼンプラスが代わりに面倒な手続きとか、海外発送向けに丁寧な梱包とか全部やってくれるからむしろ安心材料と思って良いかと。
続いて各ステップごとに手順を説明していくよ。
ステップ0:アカウントを作る
商品購入にはアカウント作成が必要。
ゼンマーケットのアカウントがそのまま使えるかと思ってたんだけど、別途ゼンプラス専用アカウントが必要だった・・・
アマゾンみたいに、一つのアカウントで全部のサービスが使えるといいんだけどねぇ
アカウント作成はここからできるよ。
ちなみにアカウント作成は商品注文時にもできるので、ここではステップ0としてるよ。
ステップ1:商品を選ぶ
商品を選ぶ方法は以下の4つ。
- 検索機能で探す
- カテゴリーから探す
- 人気のお店から探す
- セール品から探す
1と2はすでに買いたいものがおおむね決まっている人向け、3と4は日本の商品を買いたいけど、何を買おうか決めかねている人向けって感じだね
各人の目的や希望に合わせてベストな方法で商品を選べるね
それぞれのやり方はゼンプラスのページに詳細が載ってたから見てみると良いと思う。
私はまさに何を買おうか決めかねている人だったので、3の「人気のお店から探す」を選択。
とくにこのZenPlus出品者紹介ページには、日本らしさ抜群かつ個性的なメーカーさんがたくさん紹介されているのでまずみて見ることをオススメするよ。
そして・・・そして私は見つけてしまったんだ・・・。
そうだ、日本酒買おう。
本当は日本から戻る際に日本酒を空港で買って帰ろうと思ったんだけど、荷物が多すぎて持ちきれず断念したことを思い出したよ。
しかも日本酒はちょうど今回の商品選択基準である台湾ではなかなか手に入らない、日本らしさに溢れてる、わたしが大好きなものじゃないか!!
関税かかるけど・・・普通だったらこの時点でめんどくなって諦めるけど・・・まぁ今回はゼンプラスさんとコラボに免じて・・・。
私が買うことを決めた品は大阪の日本酒セラーハレトケさんというお店が出していた。
台湾で手に入る日本酒って、大吟醸だと獺祭とか超有名どころばっかりなんだよね。
しかーしこのお店は美味しそう、かつ珍しいお酒がたくさんあって、飲兵衛の心をまーあくすぐるくすぐる。
検討の結果、私は以下の2種類、合計3本を購入することに決めた。
どちらも神奈川の瀬戸酒造店さんが作っているお酒。
ちなみに本当はね・・・花泉酒造 2020年限定醸造酒 純米大吟醸(現在品切れ)ってのが欲しかったんだ・・・。
なぜなら確実に私の好みの味だと思ったから・・・。
爽やかなメロン系の柔らかい香りがふんわりと華開き、上品なアタックとしっとりとした甘旨味が渾然一体となり、雪どけの清水のような透明感のある魅惑の甘露を感じさせるマイルドな余韻が優しく包み込みます
引用元:https://haretoke.biz/products/hn025/
純米大吟醸でメロン系だとぉーー!これは絶対おいしいやつじゃあ!
だけどね・・・このお酒は台湾に輸入できないことが判明したの。
台湾のルールで原発に近いエリアで作った食品を一般人が輸入することはできない(特別な検査が必要)なんだって・・・ショック!
涙を拭いて、他の候補から選んだのだった。
ステップ2:商品を購入する
私の日本酒話はいい加減終えるとして・・・次のステップへ。
商品を選んだらカートに入れていって、カートのページへと進む。
ここはおそらく選んだ商品によって異なるんだと思う。
ここでもう一回カートに戻ることも可能。
所要時間は3分くらいだった。
この手軽さにはびっくり。
ゼンマーケットの時と比べて、商品購入までの遷移が本当にシンプルだった!
一つの画面上で順番に情報を入力していくだけで全部終わるUIがすごく良かった!正しく入力できたら紫に色が変化するのも視覚的に分かりやすい
本当はもっと細かく順を追って購入までの手続きを説明しようと思ってたんだけど、あまりにシンプルだったのでこの項内に収まっちゃったよね。
日本酒を選ぶウダウダのくだりの方が長いという・・・。
ステップ3:商品を受け取る
購入した商品の状況は、マイページの注文履歴から確認できる。
さらに、荷物がゼンプラスの倉庫から発送されると追跡番号が着くようになる。
これでクリックするだけで今荷物がどこにあるのか確認できるようになるよ。
僕のような心配性には嬉しいね
さて商品を購入してから2週間以上経った。
でも追跡情報を見る限りまだ荷物が大阪にいる模様・・・。
ここでもやっぱりコロナの影響かぁ。
なお、通常だと商品購入から1ヶ月以上経過したらゼンプラス側で荷物到着が遅延している原因を調査してくれる、とのこと。
約20日後、ようやく台湾の税関から通知が届いた・・・!
ここで悲しいお知らせ・・・。
オフィスを閉めるギリギリに税関へ訪れたた夫・デビ。
税関の人に急かされ大急ぎでバリバリに荷物を開封したため、完全な梱包状態の写真を撮ることができなかったのである。
あられもない姿になった私の荷物はこちら。
箱が二つあるのは、二重に梱包してくれていたから。
この状態からでも、日本酒が割れないように厳重に梱包されていたことがわかるよねぇ。
ここまでの梱包を無料でやってくれるのはホンットありがたい
気になる税金のトータルはいくらだったかというと・・・。
1230元(輸入税735元+酒税262元+ビジネス税233元)
日本円で約5015円(2021年12月6日時点)!
いや、高いよ!(怒)
送料の5424円と合わせると、10,439円。
一方日本酒自体の料金は9,533円。
えっ倍以上かかってるじゃん。
・・・・。
それでも台湾では滅多に手に入らない日本酒がこうして比較的簡単に手に入るのだから、酒好きにとってはアリなオプションなのかもしれない。
心臓に悪いので、私はしばらくこんなワイルドな買い物はできないけど・・・。
ゼンプラスを利用するメリットと利用時の注意点
ここでは、実際にゼンプラスのサービスを利用してみた結果分かったゼンプラスを利用するメリットと利用時の注意点についてまとめてみた。
ゼンプラス利用のメリット
まずはなんと言っても、大手ECサイトで取り扱っていないような珍しい商品が購入できる点だね。
例えば、日本の伝統工芸品。
あとはガチャガチャのおもちゃセット(!)なんてのもあった。
日本の伝統文化・サブカルチャーが好きな外国人にプレゼントを買うなんて時にいいと思う
それから実際に利用してみて思ったのが、使いやすさ。
商品検索から購入までシンプルでわかりやすかった。
国外から日本のお店の商品を購入する際にありがちな、面倒な手続き上の手間が一切なかった。
今回はお酒だったので関税を払うという一つの工程があったけど、普通の商品だったら国内でネットショッピングをするのと全く同じ感覚で商品を購入し受け取ることができる。
越境ネットショッピングに慣れてない人でも安心して利用できると感じたよ
ゼンプラス利用時の注意点
続いてゼンプラスを利用してみて、気づいた注意点をいくつかあげてみる。
まずは扱っている商品の種類に限りがある点。
上述した通り珍しい商品はある!とは言ったものの、それでもまだここでしか買えない商品の割合が少ないかなぁという印象はある。
もっともっと地域に特化した商品や大手ECサイトでは取り揃えていない商品が増えたら、より魅力的なサイトになるんじゃないかな
それから、これはちょっと問題だなと思った点が一つあって・・・。
一部、元値より明らかに高い価格設定で商品を出品しているショップがあるんだよね・・・。
複数メーカの商品(主に食品系)を並べて売っているショップでこのケースが多い。
例えば・・・。
ゼンマーケットやAmazonで買った方が明らかに安いんですけどぉ!
・・・ということで損をしないためにも、極力ゼンプラスが自らピックアップしているショップから商品を選ぶことをオススメする。
特にこのショップ内の価格設定がばらついている点については改善してほしいなぁ。まだまだ始まったばかりのサービスなので、今後に期待・・・!
ゼンプラスはどんな人にオススメ?
実際にサービスを利用してみた結果、ゼンプラスをオススメできるのはこんな人。
こんな人は特にゼンプラスがオススメ!
日本からかなり遠く離れた国、または日本製のものが手に入りづらい国に住んでおり、日本らしい物に飢えている人
ゼンプラスは、他のECサイトと比べて日本らしさを感じられる品々が揃ってるので、日本が恋しい国外在住者にはすごく良いサービスなんじゃないのかな。
じゃあ日本から最も近い外国の一つ、台湾に住む私の場合はと言うと・・・。
日本のものが溢れていて、日本に思い立ったらすぐ帰国できる台湾という場所柄、あまり私にはフィットしないサービスかなぁとも感じた。
だけど一方で、例えば台湾人の友人に普通だったら日本でしか手に入らないような品をプレゼントしたい!なんて時には使えるなと思ったよ!
あとはやっぱり日本酒みたいに「関税がかかっても欲しいんじゃワレは!」という熱き情熱を注ぐものがある場合にも良いね。
今ある日本酒を飲みきりまた日本酒に飢え始めたら、私もちょくちょくサイトをチェックしようと思います
さいごに
以上、ゼンプラスで日本酒を購入してみた話でした。
もし海外に住む家族や日本が好きな外国人の友人がいたら、このサイトを教えてあげてほしい。