こんにちは。Chububbです。
台湾の公共バス
その名も「公共汽車」、略して「公車(ゴンチャー)」は
とても便利なのだけど、なんていうか癖が強い。
癖が強すぎて
私の友達(台湾―日本人ハーフ)は台湾人の母親から
「台湾のバスは恐ろしいから乗ってはいけない」
と言われ、生まれてからこの方乗ったことがないくらい。
(もちろん、極端なケースだけど、そんな人もいるくらい癖強い、の一例)
でも私は好きです、台湾のバス。
今回はそんな癖強め、台湾バス「ゴンチャー」あるある*1を
愛を込めて*2紹介します。
- ゴンチャーあるある1:ワイルド運転でマッドマックスの世界観を体感しがち
- ゴンチャーあるある2:同じバスが3台くらい一気に来て戸惑いがち
- ゴンチャーあるある3:車内の電光掲示板の機能死にがち
- ゴンチャーあるある4:運転手が車内装飾で個性出しがち
- ゴンチャーあるある5:乗車と降車には全力の主張が要りがち
- さいごに
ゴンチャーあるある1:ワイルド運転でマッドマックスの世界観を体感しがち
日本での丁寧なバスの運転に慣れていると
ゴンチャーのワイルド運転に戸惑うことうけあい。
急発進、急カーブ、急ブレーキの「3急」網羅はもちろんのこと
時に乗用車をしのぐトップスピードを出し、30センチくらいの車間距離で停車する。
運転手はとにかく1日に決まったルート回数を走行することに必死(彼氏談)なので
前方のちんまりとした乗用車にプレッシャーをかけがち(これは運転手によるけど)。
特に新北市ー台北市を繋ぐ橋の上での抗争はなかなか見もの。
時間帯によってしばしば渋滞するのだけど
みんな、より早く進みたいので、車線変更合戦が始まる。
そして、バスもあの大きな体で車線変更をしまくる。
さらに市中の道路では
台湾名物「どこを見てもスクーター」のおかげで
さらにカオスになる。
バスがスクーターにワラワラと囲まれながら走っているこの感じ、
体感としては公共バスに乗っているのではなく
映画「マッドマックス」の世界に迷い込んだ状況に近い。
引用元:https://wwws.warnerbros.co.jp/madmaxfuryroad/images/gallery-12.jpg
まだ台湾に来て間もない時、
台湾バスのワイルドさをいまいち楽しめずにいた私は
周りの台湾人に「ゴンチャーの運転は荒すぎる」と愚痴ったことがある。
彼らはゴンチャーの運転は確かに若干、荒いことを認めつつも
「それでも日常的に事故がないってことは、台湾人の運転は上手いってことだよね!」
と、総じて肯定的な返答であった。
私もポジティブに楽しむようにしたら
気づけば「今日も台北最速到着記録を更新したよ!ありがとう」
とバスに感謝できるようになった。
ゴンチャーあるある2:同じバスが3台くらい一気に来て戸惑いがち
台北市内のゴンチャーの本数はとても多く、
7分前後くらいの間隔でバスが来るのですごく便利。
しかしバス生活を続けていると、10分以上待ってもバスが来ず
その後、乗りたいバスが3台くらい一挙に到着するという状況が必ずやってくる。
おそらく渋滞に巻き込まれ予定時間より遅れる、
必殺「乗りたい人・降りたい人いなそうだからこの駅飛ばしまーす」を連発し
予定時間よりかなり早く到着する等々の要因が重なることで、
団子のように連なって3台のバスが同じルートを走り続ける
というこのシュールな状況が完成するのだろう。
出会えたら、その日の運気は上々だと思おう!
ゴンチャーあるある3:車内の電光掲示板の機能死にがち
車内前方にある電光掲示板(次は〇〇駅とか表示されるやつ)はよく壊れている。
急に「自己メンテナンス中」に切り替わったりする。
掲示板の挙動に不安があるのと、
駅名の自動アナウンスもやたらと音が小さかったり
なんかアナウンスされたりされなかったり(私の聴力が悪いのか?)ので
初めて乗るバスに関しては、Googleマップを頼りに乗車するようにしている。
あと、時計の時間は大抵合っていない。
このご時世に電波時計じゃないってことだよね。ある意味すごい。
そして狂った時間を決して直さない勇気。
誰もツッコミを入れない優しさ。
ゴンチャーあるある4:運転手が車内装飾で個性出しがち
上の写真を見てほしい。
とあるゴンチャー内の、窓際の様子。
なんか、レゴワールド展開してた。
これ、レゴと協賛したショーケースと言うわけでは決してない。
見たらわかる。工作感満載だから。
おそらく、運転手の趣味なのだろう・・・。
このデコ車が今まで出会った中で一番すごかったけど
他にも、明らかに家族の写真や
知り合いに貼ってくれと頼まれたであろうポスター等で
飾られた車内を見たことがある。
日本のバスだとあまり見ないよね。
っていうか会社に怒られたりしないのかな。私物化するな!って。
まぁ台湾だしむしろ、ドンドンやったれ!なのかな。
ゴンチャーあるある5:乗車と降車には全力の主張が要りがち
これは結構有名かもしれない。
台湾の旅行ガイドブックやネットのハウツー記事なんかにも
バス停で待っているだけではバスは止まってくれないって書いてあることが多い。
まあ私は、知らなかったんだけども。
バスから明らかによく見えるバス停で、
結構派手な格好の女子が、ちゃんとバス停の真横で待ってたんだけど
見事にスルーされました。
台湾人彼氏にそのことを告げ口して初めて、
バスはちゃんと手をあげて「乗ります!」って意思表示しないと止まらない
ということを知ったのだった。
それから降りる時も、降車ボタンを押さないとバスは停まらない。
この降車ボタンシステム、日本にもあると思うんだけど
誰も押さなかった場合、ふつう「次の駅停まらず行っちゃいますねー」と
運転手から確認の一言がある。
しかし台湾のゴンチャー運転手は上述した通り、
マッドマックスなのでそんな一言はない。
「ヒャッハー最速記録更新だー!」と言わんばかりにガンガンにスルーしていく。
あと、私が併せてやるようにしているのは、
バスが降りる駅で停車するよりもずっと前に
悠遊カード*3をピッとしておくこと。
なぜかというと、
自分が降りたい駅で他にも降りる人がいて、かつ自分は降車ボタンを押していない場合
初動が遅れると、運転手に「もう降りる奴はいねぇな・・・」と判断され
自分が降りる前に発車してしまうことがあるから。
私も降りますうぅぅ!ってアピールすれば良いっちゃ良いのだが
毎回そんな自己主張は疲れる。
カードをピッとすれば「あ、こいつも降りるんだな・・・」と認識されるので
降りそびれるリスクは軽減される。
周りを見渡すと、みんなカードでピッのタイミングが早い。
最初は「なんでバスが停車してから支払いしないんだろう」と疑問だったけど
今は上記の理由からくるものだと思っている。
さいごに
愛が強過ぎて長文になってしまった。
色々言ったけれど、
台湾のバスはメトロより安くて、走行範囲も広く便利なのでおすすめです(とってつけた感)。
怖いもの見たさでも良いから、ぜひゴンチャーに乗ってみてほしい。
最初は戸惑っても、乗れば乗るほどジワジワと愛着に変わっていくよ。
ただ一点注意は、
乗車中は手すり吊革に、本気でおつかまりください。
本気で、しがみついてないと吹っ飛ばされます。
まぁ、しがみついていても吹っ飛ばされそうになるけど・・・。